心を癒やす

グリーフケアとは?

子犬と子猫の天使像

🍀今日は“グリーフケア”とはどのようなものかお話させていただきます。

以前、『喪失体験によるGrief(グリーフ/悲嘆)反応』というタイトルで書かせていただきましたが、今回は、グリーフ反応の“ケア”(=グリーフケア)についてご紹介させていただきます。

『喪失体験によるGrief(グリーフ/悲嘆)反応』の際にも、ペットさんを家族同然に思う方が多くいらっしゃると思いますので、特にペットさんとの死別についての記載とせず、 “人”“ペットさん”の別なく「大切な存在を失うことの悲しみ」という大きな枠で捉えてお話しさせていただきましたので、今回も同様の捉え方で書かせていただきますのでご了承くださいませ。

🍀グリーフケアはどんな方ができるの?

グリーフを抱えている方の苦痛を和らげるために行われることを“グリーフケア”と言います。

ケアという言葉には、「対象者を問題のある状態から回復させたり、癒したりするための働きかけ」といったイメージがありますので、医師・看護師さんや心理士さんなど専門家の方が担うことのように思えますが、グリーフケアは専門家によるケアに限らず、身近な人の支え、グリーフをかかえている方同士の支え合いなども含まれています。

グリーフは誰にでも起こりうるものでありますので、誰でもケアの対象になると同時にケアを担う者にもなりうるものとご理解いただければと思います。

🍀グリーフ“ワーク”のことも知っておきましょう。

では、グリーフケアとはどのようにするものか?というお話のまえに、「グリーフワーク」のことについてご説明させてください。

グリーフワークとは、「グリーフに苦しんでいる方が回復へと向かうプロセスをたどっていく歩み」(=喪の作業)といわれます。失った“大切な存在”との思い出を大切にし、その存在を心の中で感じつつ、自分自身の人生を歩めるようになるまでの歩み、ともいえましょうか。

もう少し簡潔にいいますと、「グリーフと向き合うこと」になるかと思います。

🍀グリーフワークはどう取り組むの?

具体的にどういうことかというと、実は特別なことはないのです。言い換えれば、あらゆることがグリーフワークにつながります。

失った“大切な存在”との思い出に浸る、お葬式をする、遺品を整理する、写真を飾る、写真に話しかける(メールや手紙を書く)、友人・知人と“大切な存在”を偲ぶ、自分の心の声を書き留める、何か新しい趣味を始める、など様々かと思いますが、どれもご自身の気持ちに向き合って、気持ちを整理しつつ、現実を受け入れていくことが、すなわち“グリーフワーク”となります。

順番があるわけでもなく、掛ける時間の長短も関係ないと思います。グリーフワークを通じて、ご自身の心の痛みが緩和していく過程を感じていくことができれば、そのスピードと工程・内容で何ら問題ないと思います。

🍀グリーフケアとして行うケアとは?

では、グリーフケアとはどのようなケアになるかと言いますと、「グリーフワークをサポートすること」といっても良いかと思います。ですので、グリーフケア=グリーフサポートとも言われています。

グリーフ(悲嘆)反応は、お一人おひとり異なるものであり、外部の者が当事者の方の心の奥底まで理解するのは難しいものです。グリーフの当事者の方がグリーフワークを通してご自身で癒しを得ていくことが真の癒しになりますので、ケアする側はそのサポートをすることになります。

しかし、グリーフ(悲嘆)反応が重く、当事者の方によるグリーフワークが進まないこともあるかと思います。そういった状況があることを踏まえて、グリーフケア(サポート)は3段階に分けて考えられています。

🍀3段階のグリーフケア

3段階のグリーフケア
  1. 日常の中でのグリーフケア(サポート)
    友人・知人、家族・親族、学校・職場など日常生活のなかで出来るサポート
    💡誰でも出来ることの例:日常的な関わりのなかで、当事者のやろうとしているグリーフワークをサポートする)
  2. 非日常のグリーフケア(サポート)
    経験者の集い、グリーフサポートグループなど、特別な場所でのサポート
    💡誰でも出来ることの例:ケアする側も経験者であれば共に参加する、集いやサポートグループを紹介するなどして、当事者のグリーフワークをサポートする)
  3. 専門家の介入
    専門家による治療・カウンセリングなど
    💡誰でも出来ることの例:専門家を調べて紹介することで、当事者のグリーフワークをサポートする)

当事者の状況に応じて、日常生活でのサポート、非日常でのサポート、専門家の介入など、どの程度必要になるか異なると思いますが、様子をみて3段階を積み重ねていくことも考慮しながらのサポートが良いかと思います。

🍀「有害支援」に気をつけましょう。

また、グリーフケア(サポート)を行う際に気をつけなければならないのが「有害支援」です。悪意なく善意のつもりで掛けた言葉や手助けで、当事者の心を害してしまう場合もあります。

例えば、

  • アドバイスをする
    →当事者が望んでいることであれば大丈夫ですが、当事者の気持ちを無視した(一方的な)アドバイスは余計なこととなります。
  • 回復を鼓舞する
    →陽気に振る舞って場を明るくする、「早く元気になってね」などの言動は本当に当事者が求めていることでしょうか?当事者のプレッシャーにならないようにしましょう。
  • 不遜な態度
    →かわいそうだから、気の毒だから、といって「私が助けてあげる」などと上からの態度になると当事者が惨めな想いを抱く可能性も考慮しましょう。
  • 過小評価
    →当事者の状況をきちんと把握できているでしょうか?“自分”という物差しで測って「もう大丈夫だろう」「そこまで落ち込んでないよね?」などと過小評価していませんか?
  • 「私はあなたのことをわかっている」
    →同じような体験をしているからといって、当事者と全く同じ状態を経験しているとは限りません。安易な理解を示すことで、当事者の言葉を奪わないようにしましょう。

このような、当事者によかれと思っても、逆に不快にさせ、プレッシャーを与えるような支援を「有害支援」といいます。サポートする側も悪気がないことは解りますが、当事者の心身の状態を最優先にすることを念頭にサポートいただければと思います。

🍀有害支援にならないようにするには?

また、悪気はないのに有害支援になってしまう背景には、相手のことを想いながらも実際のところは、「自分のため」の言動になってしまう心理が働くからとされています。

きっと「そんなつもりはない」と思われるかと思いますが、当事者の方にアドバイスをする際に、「当事者の方の不安な状態を見ているのが不安でこの状況を解決したい」という気持ちが先立っていることはないでしょうか?

これは、当事者を思うようで、自身の保身のための行動になっているのです。

そういった気持ちはよく解りますが、サポート対象の方(当事者の方)の気持ちを最優先にしなければ、その方自身が自分自身で癒しを得ていくこと歩みを邪魔しかねないことになります。サポート・助言を行う際には、本当に当事者の方のためになるか?自分の焦る気持ちの解消のためではないか?と自問自答しながらら、ケア・サポートすることが肝要かと思います。

🍀一番大事なのは「聞くこと」。

最後に、グリーフケア(サポート)を行うさいに気をつけるべき最大の点は「当事者のお話を聞くこと」になるかと思います。上述してきた内容の根本はこの一言に尽きると思います。

何はともあれ当事者の心に寄り添うことです。

「話を聞く」といっても無理に話をさせるのはNGです。当事者の方と「この方になら話せるかも」という関係を築くことが大事です。“今この場で”なくとも、話せる時がきたらその時に繋がれる存在であると認知してもらえるだけでも、とても支えになると思います。すでに良好な関係性であっても、喪失体験をされた後では一歩ひいて、どんな寄り添いが望ましいか熟慮してサポートに回ることが望ましいと思います。

🍀本日のまとめ。

グリーフケア(サポート)には、具体的なステップや方法があるわけではありませんが、当事者の方がグリーフワークを経て癒しを得ていく歩みのなかで、手助けが欲しいと望まれれば、それに沿ったサポートをし、邪魔をしない、ということになりましょうか。

相手を慮る気持ちを最大限に発揮するのは難しいかもしれませんが、心がけることはできると思いますので、そういったスタンスでサポートできればよいのではないでしょうか?

また、サポートを受ける側の当事者になった際には、グリーフワークを進めていく際に心地よいサポーターを見つけて話せる範囲で少しずつサポートをお願いすると良いかもしれませんね。逆に、一緒にいて負担になるような方とは少し距離をおいてもいいかと思います。ご自身の負担にならないように、ゆっくりとご自分のペースで癒しの歩みを進まれますように。

ラベンダーの花とハート

参考書籍:大切な人を亡くした人の気持ちがわかる本 ―グリーフケア・理解と接し方― (著:高橋聡美、法研)


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