
(前回の続き)
余談ですが、
(参考資料の調査結果では)恋人や友人、家族との死別に対しては○○ロス症候群などとは言わないのに、
ペットだけペット“ロス症候群”とされるのはいかがなものか?との意見もあったそうです。
そういった思考に至る背景には人との死別による悲嘆反応に対しては社会的に「それは仕方ないよ=あたりまえだよ」との共通認識があるため、”○○ロス症候群”と特筆する必要性がないからだと推察されます。
しかし、ペット=動物との死別には人の死別に比べて軽視される傾向があるため、その悲嘆反応も軽視されがちで、
人との死別による悲嘆反応のように「それは仕方ないよ=あたりまえだよ」とは認知されにくい現実があります。
そこで、ペットロスによる悲嘆で心身に不調をきたす方達の拠り所となるように“症候群”とした(準)病名があった方が当事者としても社会的にも認知を受けやすくなるため、定義されたのではないかと考えられます。
逆説的にいえば、ペットとの死別による悲嘆反応が人同様に「仕方ないこと=あたりまえ」になればこのような言葉は必要なくなるかもしれないと思い至ったのですが、「いや、ペットの存在が家族同様になったが故に必要でなかった言葉がこのように生まれたのでは?」と思い直しました。
以前に比べて、ペットロス・ペットロス症候群の社会的認知も高まっておりますが、ペットを飼わない方、動物が苦手な方もいらっしゃいますので、全ての方に同じように認知いただくことは難しいかと思いますが、少しずつでも社会全体に理解が広がり、より温かい気持ちで生活しやすい環境になることを願いつつ、この活動をしております。
<参考資料>
- ペットロスに伴う悲嘆反応とその支援のあり方(著者:木村裕哉、2009年)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/49/5/49_KJ00005488186/_pdf/-char/ja - ペットロス体験を「症候群」と称することによる影響(筆頭著者:木村裕哉、2009年)
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/42622/3/kimura_JJAR24.pdf

